2025年4月現在、SNS上では「ブラックマンデー再来」「米株クラッシュ」「資産全額現金化すべき」といったセンセーショナルな煽りが連日飛び交っています。
しかし、こうしたインフルエンサーの言葉に乗せられて焦って売買を繰り返すと、結局は“高値で買って安値で売る”ことになりかねません。
では、本当に今は“買い場”なのでしょうか?それともまだ様子を見るべきなのでしょうか?
この記事では、過去の暴落局面の例や、長期投資家にとっての“買いの判断基準”、そして今から備えておくべき投資ルールについて整理します。
■ 暴落のたびに騒ぐSNS──でも結果はいつも同じ?
2020年のコロナショック、2022年のロシアショック、2023年の米国債務問題──。
そのたびにSNSでは「終わりだ」「全売却しろ」といった声が溢れましたが、冷静に振り返れば、その後は時間とともに多くの銘柄・指数が回復し、むしろ買い場だったと気づくはずです。
SNSでの煽りはアクセス数稼ぎが目的であることも多く、“中立な視点”を持っているとは限りません。
当然、情報収集は大事で、その収集ツールとしてyoutubeをはじめとするネット由来の情報は重要なものです。要は情報の取捨判別と自身で考える力をつけることが肝心ということですね。
■ 急落局面こそ求められる「冷静な分散投資」
では、どう立ち回るべきか?
キーワードは「エントリーの分散」「信頼できる銘柄への集中」です。
- 一括投資ではなく、複数回に分けてエントリー
- 個別株は財務基盤が堅く、業績が安定した銘柄を選定
- ETFやインデックスで市場全体に広く投資する手も
仮に今が底だとしても、その先にもう一段の下落があった場合、心が折れて売ってしまっては元も子もありません。
だからこそ、あらかじめ「この水準で買う」「この銘柄に投資する」とルールを決めておくことが何よりも大切です。
■ 割安時に仕込むための“VIX指数”とは?
「下がったから買い!」ではなく、「市場全体が過度に恐れているときに備える」ための指標として知られているのが**VIX指数(恐怖指数)**です。
VIXが20〜30を超えると市場は“リスクオフ”の状態にあり、過去にもこの水準での投資が功を奏してきた例が多数あります。
とはいえVIXだけに頼るのではなく、あくまで“参考材料の一つ”として活用しましょう。
■ 財務健全性と長期業績の安定性がカギ
暴落時に狙いたい銘柄のポイントは次のようなものです:
- 自己資本比率が高い
- 営業キャッシュフローが黒字で安定
- PBR(株価純資産倍率)が割安(1倍未満)
- 10年以上にわたって配当実績がある
具体的な銘柄名の提示は避けますが、セクターとしては「インフラ系」「通信」「食品」「日用品」などのディフェンシブ銘柄が有望とされています。
■ SNSは敵?最大の味方は“気絶投資”
株価が下がれば「〇〇ショック再来!」「今すぐ売れ!」
上がれば「このままバブル突入!」
こうしたSNSの声に日々付き合っていると、感情のジェットコースターに乗っているようなものです。
でも、本当に投資で成果を出している人の多くは、そんな日々の情報にはほとんど左右されていません。
いわゆる“気絶投資法”——淡々と定期買い付けを行い、評価額は基本的に見ない。
もちろん、年に一度のリバランスや資産配分の見直しは大切ですが、 “短期の騒ぎ”に反応せず、自分の信じたルールに従って積み立て続ける──それが結局、一番成果につながりやすいのです。
■ まとめ:無責任な煽りより、自分のルールを信じる
市場は常に変動しています。煽りは収益にならなくてもバズりますが、投資の成果は冷静な判断と継続によってのみ得られます。
- SNSに踊らされず
- タイミングを分散し
- 信頼できる指標を見つつ
- 自分のルールで投資する
その積み重ねが、未来の資産形成につながります。
“買い場”は、誰かの一言で決まるものではありません。
「自分にとっての買い場」を見極められる投資家でありたいですね。