【なぜ】5億5000万円巨額賠償請求が一転…松本人志さん性加害報道で週刊文春への提訴取り下げへ

お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志さんが、週刊誌の記事で名誉を傷つけられたとして損害賠償などを求めた訴訟で、週刊文春側への訴えを取り下げる方針であることが分かりました。

ダウンタウンの松本人志さんが、SNSで「事実無根なので闘いまーす。」とつぶやいたのは、2024年1月8日のことでした。

週刊文春による自身の性加害報道で名誉を傷つけられたとして損害賠償などを求めていましたが、11月8日、訴えを取り下げる方針であることが分かりました。

事の発端は2023年12月に週刊文春が掲載した記事です。

2015年、松本人志さんから東京都内のホテルで性的な被害を受けたとする2人の女性の証言が報じられたのです。

そこで女性の1人は、松本さんと寝室で2人きりにされ、突然キスをされるなど性的行為を迫られたと訴えていました。

この性加害疑惑報道を受けて、松本さんはSNSで、「事実無根なので闘いまーす。」と宣言しました。

そして週刊文春との裁判に力を尽くすため、芸能活動を全て休止していました。

吉本興業は、次のように説明しています。

吉本興業のコメント:
このたび、松本から、まずは様々な記事と対峙して、裁判に注力したい旨の申入れがございました。そして、このまま芸能活動を継続すれば、さらに多くの関係者や共演者の皆様に多大なご迷惑とご負担をお掛けすることになる一方で、裁判との同時並行ではこれまでのようにお笑いに全力を傾けることができなくなってしまうため、当面の間活動を休止したい旨の強い意志が示されたことから、当社としましても、様々な事情を考慮し、本人の意志を尊重することといたしました。

松本さんは、報道で名誉を傷つけられたとして週刊文春を発行する文藝春秋と編集長に対し、5億5000万円の損害賠償と記事の訂正を求め、東京地裁に提訴しました。

裁判を前に、松本さんは次のようなコメントを発表しています。

松本人志さんのコメント(八重洲総合法律事務所より):
人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです。

自分の名前を意識したような「人を笑わせることを志してきた」という文章から始まるコメント。

“早くお笑いがしたい”との思いもつづっていました。

一方で、週刊文春も性加害に遭ったとされるA子さんによる手記を掲載するなど、お互いの主張が真っ向から対立していました。

そして松本さんが活動を休止してから約3カ月。
第1回口頭弁論が3月28日に開かれました。

東京地裁には裁判の傍聴希望者で長蛇の列ができていました。

松本さんは訴状の中で「一方的な供述だけを取り上げた極めてずさんな取材活動に基づく記事。『性的行為を強要した』というレッテルが貼られてしまえば、社会的評価を著しく低下させる」と訴えています。

松本さんは2024年1月に裁判を起こした後、一時、海外に滞在。

その後は裁判に向け打ち合わせなどを行ってきたということですが、この日の法廷には姿を見せませんでした。

対する週刊文春側は、裁判で「本件記事で報じたA子さん及びB子さんが原告から受けた同意のない性行為は、いずれも真実である」と主張し、請求の棄却を求めました。

文春側は20の証拠を提出するなどし、終始、強気な姿勢を崩しませんでした。

そして、次の審理が8月に予定されていたものの、延期となっていました。

関係者によりますと、松本さん側と週刊文春側で和解を視野に協議が続けられていたといいますが、まとまらず。

そして次の審理は11月11日に行われることが決まりました。

審理が3日後に迫る中、8日、松本さんが週刊文春側への訴えを取り下げる方針であることが分かったのです。

関係者によりますと、訴えの取り下げを提案したのは松本さん側。
水面下での交渉は数カ月にわたって行われていたといいます。

そして、文春側は松本さんが女性へ謝罪することなどを条件に受け入れたということです。

今回の件について、松本さんは裁判を見守っていたファンや関係者に、今後どのような説明を行うのでしょうか。

FNNプライムオンライン
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